ブラック企業とは、労働条件や労働環境が悪く、従業員の健康や生活に悪影響を及ぼす企業のことを指します。
近年では、意外と大手企業でも、これから記述するような企業が多く
ネットニュースになる事もあったりします。
ここでは、そんなブラック企業の見極め方や、特徴などについて触れていきたいと思います。
これから転職する人にとって、何か参考になる事があれば幸いです。
過重労働と長時間労働
まず、ブラック企業では、長時間の労働が当たり前とされ、残業や休日出勤が頻繁に行われます。
労働時間の過度な延長により、従業員の身体的・精神的な負担が増大し、過労死や健康被害のリスクが高まります。
精神的な部分にも障害が出てくる場合や事例も存在するので、しっかりと自分のライフスタイルに合わせた企業の選択をしましょう。
低賃金と福利厚生の不備
ブラック企業では、従業員への適切な報酬や手当が支給されず、低賃金での労働が行われることがあります。
さらに、福利厚生や労働条件の不備も見られ、従業員の生活が安定しづらい状況に陥ります。
基本的には各都道府県において、最低賃金と言うものが定められており、
これを下回る企業で就職するのは、お勧めできません。
以下に厚生労働省から提示されている各都道府県の最低賃金を引用して記載させて頂きます。
※いずれも時給による最低賃金になります。
- 地域別最低賃金の全国一覧
- 令和5年度地域別最低賃金改定状況
最低賃金が改定されます。
都道府県の令和5年度地域別最低賃金額及び発効年月日は、以下のとおりです。
また、平成14年度から令和5年度までの地域別最低賃金改定状況については、「令和5年度地域別最低賃金改定状況」の下に掲載しています。都道府県名 最低賃金時間額【円】 引上げ率【%】 発効年月日 北海道 960 (920) 4.3 令和5年10月1日 青森 898 (853) 5.3 令和5年10月7日 岩手 893 (854) 4.6 令和5年10月4日 宮城 923 (883) 4.5 令和5年10月1日 秋田 897 (853) 5.2 令和5年10月1日 山形 900 (854) 5.4 令和5年10月14日 福島 900 (858) 4.9 令和5年10月1日 茨城 953 (911) 4.6 令和5年10月1日 栃木 954 (913) 4.5 令和5年10月1日 群馬 935 (895) 4.5 令和5年10月5日 埼玉 1028 (987) 4.2 令和5年10月1日 千葉 1026 (984) 4.3 令和5年10月1日 東京 1113 (1072) 3.8 令和5年10月1日 神奈川 1112 (1071) 3.8 令和5年10月1日 新潟 931 (890) 4.6 令和5年10月1日 富山 948 (908) 4.4 令和5年10月1日 石川 933 (891) 4.7 令和5年10月8日 福井 931 (888) 4.8 令和5年10月1日 山梨 938 (898) 4.5 令和5年10月1日 長野 948 (908) 4.4 令和5年10月1日 岐阜 950 (910) 4.4 令和5年10月1日 静岡 984 (944) 4.2 令和5年10月1日 愛知 1027 (986) 4.2 令和5年10月1日 三重 973 (933) 4.3 令和5年10月1日 滋賀 967 (927) 4.3 令和5年10月1日 京都 1008 (968) 4.1 令和5年10月6日 大阪 1064 (1023) 4.0 令和5年10月1日 兵庫 1001 (960) 4.3 令和5年10月1日 奈良 936 (896) 4.5 令和5年10月1日 和歌山 929 (889) 4.5 令和5年10月1日 鳥取 900 (854) 5.4 令和5年10月5日 島根 904 (857) 5.5 令和5年10月6日 岡山 932 (892) 4.5 令和5年10月1日 広島 970 (930) 4.3 令和5年10月1日 山口 928 (888) 4.5 令和5年10月1日 徳島 896 (855) 4.8 令和5年10月1日 香川 918 (878) 4.6 令和5年10月1日 愛媛 897 (853) 5.2 令和5年10月6日 高知 897 (853) 5.2 令和5年10月8日 福岡 941 (900) 4.6 令和5年10月6日 佐賀 900 (853) 5.5 令和5年10月14日 長崎 898 (853) 5.3 令和5年10月13日 熊本 898 (853) 5.3 令和5年10月8日 大分 899 (854) 5.3 令和5年10月6日 宮崎 897 (853) 5.2 令和5年10月6日 鹿児島 897 (853) 5.2 令和5年10月6日 沖縄 896 (853) 5.0 令和5年10月8日 全国加重平均額 1004 (961) 4.5 ー ※括弧書きは、令和4年度地域別最低賃金
パワーハラスメントといじめ
上司や管理職からのパワーハラスメントやいじめが横行していることがあります。
部下への過度な圧力や暴言、業務上の不当な指示などが行われ、従業員の心理的な負担が増大します。
女性へのセクシャルハラスメントなども、その一環としてあります。
これらに関しては、自分の中でラインを引いて、そのラインを越えた段階で申告するのも手です。
近年では、少子化が進んでおり、人事不足な企業も増えてきているので、他の企業へ転職する事は全然視野に入れても良いかと思います。
我慢せず申告して、しっかりと働きやすい環境を自身で整えれる勇気を持ちましょう。
透明性の欠如と情報の不足
ブラック企業では、組織内の情報が不透明であり、意思決定のプロセスや経営方針が明確にされていないことがあります。
従業員は会社の方針や目標が分かりにくく、不安定な状況に置かれることがあります。
特に雇用されている側からすると、この点に置いては大きな問題で
仕事に対するモチベーションを見失う要素となってくる場合もあります。
逆に、それはその会社の弱みになるので、それを武器に昇進するチャンスを得る事も考え方によっては可能です。
ポジティブに受け入れるかどうかは、その本人次第となってきますが、極力こういった部分を見失っている会社には気を付けましょう。
労働基準法の違反
ブラック企業では、労働基準法や労働関連法令に違反していることがあります。
法定労働時間の遵守や休憩時間の確保、有給休暇の取得などが軽視され、労働者の権利が侵害されることがあります。
主に労働基準法で問題となっているのは、給料振込の遅れや、未払い等が多くあります。
特に個人で起業した会社で多くみられる問題でもあるので、こう言った問題が発覚した場合は
以下のサイトから最寄りの労働基準監督署を調べて相談するのも良いかと思います。
全国労働基準監督署の所在案内について紹介しています。…
ブラック企業での勤務は、身体的・精神的な健康を損なうだけでなく、将来のキャリアや生活にも悪影響を及ぼす可能性があります。転職活動を行う際には、企業の労働環境や従業員の声を確認し、安心して働ける環境を選ぶことが重要です。
じゃぁ、どんな会社がブラック企業なの?
ブラック企業かどうかを判断するためには、以下のポイントに注意を払うことが重要です。
労働条件と勤務時間の確認
求人情報や面接時に労働条件や勤務時間について詳細な説明がなされるかどうかを確認します。
特に、残業や休日出勤の頻度や、週平均労働時間が明示されているかをチェックします。
過度な残業や休日出勤が当たり前とされるような表現がある場合や、労働時間が法定基準を超えている可能性がある場合は要注意です。
従業員の声を聞く
口コミサイトや就業者の声を集めるサイト、SNSなどを活用して、その企業で働いた経験を持つ人の意見や感想を調査しましょう。
特に、過重労働やパワーハラスメントに関する声が多い場合は注意が必要です。
同じ企業で働いた経験を持つ人の情報を集めることで、客観的な判断材料となります。
労働環境や福利厚生の確認
労働環境や福利厚生が整っているかどうかを調査します。
有給休暇の取得率や社内のコミュニケーション体制、健康診断の実施など、従業員の健康や働きやすさに配慮されているかを確認します。
社員のストレス対策やメンタルヘルスケアへの取り組みが積極的に行われているかをチェックします。
企業の歴史や評判の調査
企業の歴史や業績、社風などを調査します。
業界や地域での評判や信頼性、社会的貢献度なども考慮に入れます。
長期間にわたりブラック企業として知られている場合や、過去に労働問題や労使紛争が多かった場合は要注意です。
これらのポイントを参考にして、ブラック企業かどうかを判断する際には、客観的な情報や自身の感じたことを総合的に考慮し、慎重に判断することが重要です。
もしかしたら、自分の会社がブラック企業かも…
自分が働いている会社がブラック企業だと感じた場合は、特にこれらの対処方法を検討してみてください。
情報収集と問題の確認
ブラック企業であると感じる理由を客観的に把握します。労働時間の過度な延長やパワーハラスメント、低賃金など、具体的な問題点を確認します。
口コミサイトやSNS、労働組合などから同僚や元同僚の声を聞き、他の従業員の意見や経験を知ることが重要です。
労働基準法や労働組合への相談
上労働基準法や上記にもリンクしてある最寄りの労働組合に相談し、自分の労働条件や権利を守るための具体的なアドバイスや支援を受けます。
労働基準法に違反している行為や不当な労働条件に対しては、法的な手続きを進めることも検討しましょう!
上司や人事部との対話
ブラック企業であると感じる理由をまとめ、上司や人事部との対話を行います。問題点を具体的に伝え、改善を求めることが重要です。
上司や人事部との対話が難しい場合は、社内のホットラインや匿名相談窓口を利用するなど、別の手段を模索します。
転職活動の開始
ブラック企業での労働環境が改善されない場合は、転職活動を開始することを検討します。
上記にも記述しましたが、基本的に今の時代では、少子化問題が進み、人材が不足している企業は多くあります。
新たな職場で働くことで、健康や生活の質を向上させることが可能です。
心身のケア
ブラック企業でのストレスや精神的な負担が大きい場合は、定期的な休息や適切なストレス管理が必要です。
趣味や健康維持活動など、自分を癒す時間を確保することも重要です。
ブラック企業で働くことは、身体的・精神的な健康を損なうだけでなく、将来のキャリアや生活にも悪影響を及ぼす可能性があります。自身の状況を冷静に分析し、適切な対処方法を選択することが重要です。
要するに…
冒頭でも触れましたが、一概にブラック企業と言っても様々な事を指してきます。
大手企業に就職できたから、『自分の会社は大丈夫だろう』なんて事を思っていても、実際に蓋を開けてみると、面接で聞いてた話と違う事なんて全然あり得る話です。
特に、個人事業として運営している会社にありがちではありますが、ストレスのない生活を送る為にも
少しでも、『?』と感じたら信用できる上司や、信頼できる友達に相談するのは良いかもしれませんね。